羽部ちひろの作品、作風は、壮大、スケールが大きい、大胆、ユニークという言葉がぴったり当てはまります。そして、日常にありふれた題材をモチーフにして、自由な発想と技法で、それらが不思議で面白いものへと変わっていきます。
一見すると、大らかな絵、という印象ですが、実はそこには寓話や童話といったストーリーが織り込まれていて、じっくり見ていると、物語が絵を通して伝わってきます。
さらに、ドールハウスのように描かれた家の絵には、どうやって階段を上るのか、どうやってこれを使うのだろうか、と、鑑賞する側にも自由に想像させてくれる幅、ゆとりを与えてくれます。この絵はこうだ、と思わせるのではなく、見る人に、こんな風にもあんな風にも見えるというような楽しみを分けてくれます。
羽部ちひろの絵のもう一つの特徴は、窓に代表されるフレームを使って、景色を表現しているところです。内と外、窓のフレームがそれを分けていますが、それによって羽部ちひろが独特の感覚、視点から見たものを描き、そのユニークさが一つの作風となっています。